一般に中華料理を嫌いな人はまず嫌いな人は居ないと思う。しかし、僕は正直言うとあまり好きではない、ってゆーか、駐在して好きでなくなったと言う方が正しいかも知れない。 しかし、全く日本風にアレンジされた日本でごく普通に食べられるラーメンや、餃子には目がない。 U社の工場はシンセン市にあるとはいえ都会部にあるのではなく、非常に辺鄙な所にある。 日本に帰国する駐在者が居る時や新たに駐在者が来た時は、やはり飲み会を行う。そういった時は生産技術部のローカルスタッフも連れて工場近くの、レストラン(もちろん中華)に出かける。 そこで正に本格的な中華料理を食べる事になるのである。 本格的中華や中華の食材を間近で見た事がある人なら分かると思うが、中華の食材も料理も基本的に日本人がいい匂いとは思わないはずである。 たまに出てくる麻婆豆腐も何とも言えない。 まったりとしてそれでいて少しも旨味がないような味 これを一言で形容すると『まずい』という言葉になる。 これを化学的に説明すると日本人が好むダシ、つまり旨味成分であるグルタミン酸が全く無い状態といえばいいだろうか。しかも、味覚の半分以上を占めると言われている匂いも悪いので、これはまずいとしか形容のしようが無いのである。 ただ例外もあって、炒飯だけはどこの店で食べても美味い。これだけは日本の粘り気の強い米よりも、中国のパサついた米の方がマッチすると思える。 特に福建炒飯は好きで、工場の側のレストランでは食べなかったが、他の店ではよく注文していた。 そのまま、『パッチョイハー』と注文すると何度も聞き返された挙げ句に八宝菜の炒め物が出てくるパターンが多かったのだ。 |
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