中国と言えばトイレの話題をよく聞く。しかし、もともと日本人用に造られた寮や、日本人が手を付けた工場等は汚いとはいえはやはり日本のトイレとそう変わりはない。

実際は日本人は小便は工場のワーカー（工場に働いている中国人）と同じ場所で用をたしていたが大きい方はわざわざ自分の寮の部屋でやっていたりした。はっきり言って工場のトイレは汚すぎて耐えられないのである。

もちろん総務や来客用のスペースがある建物には中国人のエリートや香港人、日本人が多かったのでこちらは綺麗だが・・・。

これは僕の体験談では無く、駐在時の上司の体験談である。上司が赴任直後、前述の工場近くのレストランで飲み会を開催していたとき飲み過ぎて、だんだん催してきた。

トイレは店の隣の建物だというので店を出て隣のコンクリートで建てられた建物に入った。

その建物のは真ん中に壁があり右と左に分かれていた。左側は確かに便所臭いが、只のコンクリートの６畳ほどの部屋で何もない。その為今度は右側に向かった。右側には、横長になっていて、前には横に長く一段高くなっている、その一段高くなった先は暗くてよく見えないが前に溝があるようだ。

また、一段高くなった所を何カ所か区切るように腰ほどの高さの区切りがある。男性諸君には分かるであろうが、イメージとしては古い公園にある小便をする場所のようになっていたのである。

彼は、その一段高くなっている所は汚そうなのでその下から何のためらいも無く、小便を始めた。するとなんと前の方から

『うわっっっっっっ っ〜！！！！！！！！ 』

と叫び声が聞こえるではないか。彼はびっくりして前の暗闇をよく見てみると、なんと人が彼の前でしゃがみ込んで、なんと大きい方をしていたようだ。

悲劇はここで終わらなかった。彼はその後どうしたかというと、次のように語った。

『いやー、だってさ、突然叫ばれても、途中で止められないんだよね。』

そう、彼は結局そのまま身動きできず最後まで用をたした後、逃げてきたというのだ。

その後、そのトイレに夜入ると、大きい方をしている人は暗闇では必ずたばこを吸っていて自分の存在を明確にしているそうだ。