★中国駐在者は給与1.8倍!



僕は日本で開発部に身を置いていた。当時は開発部のみで生産技術部というのがなく、開発者が生産技術まで行わなくてはならず、その仕事量はかなりの物であった。

その為開発部から毎年1人交代で工場に駐在になるしきたりになっていたのだ。僕の一つ上の先輩が駐在期間も一年越えていたので、そろそろ自分の番が来ることは容易に想像付いた。

当時自分の担当しているアイテムがフィリピンに工場があり、それが中国に移管される事になったのだ。その為、この時点でいやでも駐在先は中国に変更になったのだ。

駐在には嫌な面も多いが一番嫌なのは、『ちょっと出張に行ってくれ』と言われて旅立った人が5年経っても帰って来なかったりするパターンが異常に多いのだ。(恐いっすな・・・・・。by.吉田)

幸いにも僕の場合は結局11ヶ月で帰ってこれた。会社としては、工場が軌道に乗ってきたと言う事と、余りにも金が掛かる駐在者を減らして経費削減しようという方針に変わってきたのだ。

おまけに、やっと生産技術部という技術部と製造の架け橋になってくれる部署が作られた為、開発部の人間は取り合えず本業の開発に専念できるようになったのだ。

中国にいる日本人が、全員香港に寮を持っているがその理由は、一つ目として駐在時の給料の2/3が香港ドルで支給される事と、もう一つは家族で駐在している人はみな家族を香港に住まわしている事にある。中国国内では十分な子供達などの教育や生活の為の設備がない為会社が考慮してくれていたのである。

中国に駐在となるとまず、粗悪な環境の為、毎月の給与がほぼ1.8倍になる。実際はボーナスまで倍になるわけでは無いので年収までが1.8倍になるわけでなく、また香港に2/3、日本に1/3の割合で分けて入金されるが、あまり多くもらっている実感はない。

しかし、中国駐在をOKした要因の一つにはこの要素も大きかった。
(キャッシュな奴め!【笑】by.吉田)

この仕組みはUという会社で、フィリピンならば1.2倍、香港ならば1.4倍と言った具合に当時給与の掛け率が決まっていた。これは結局酷い環境によって掛け率が決定されているに他ならない。

ここで、香港の方が掛け率が大きい(=フィリピンよりも環境が悪い)事に疑問を抱く人もいると思うが、実はフィリピンの生活環境はみんなが思っているよりも良い。

このあたりの詳細は世界の珍道中フィリピン編で述べよう。(あるのか?)
(ぜひ、作ってくれ!by.吉田)




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