手のはえたヘビ!



私の友人に、長年”キンドーさん”と呼ばれ続けた男がいる。若い世代にはわからないかもしれないが、かつて『マカロニ・ほうれん荘』という名作があり、そこに登場していたキャラクターの名前なのである。

彼の名誉の為に書いておくが、顔が似ていたから、そんなアダナになったわけではない。独特の行動や、センスが似ていたのではなかろ〜か?

そのキンドーさんとは、小学生時代からのつきあいである。今でこそ、年に数回会えるかどうかといった状態ではあるが、昔は毎日のように遊んでいた。

神秘的な現象や能力、奇怪な生き物や幽霊などに興味津々だった小学生時代。
TVでそういった特集番組があれば見のがさなかった。恐いラジオ・ドラマなどもチェックし、翌日には感想を語り合ったものだ。

そんな超常現象などに餓えていたある日、我が家に一本の電話が鳴ったのだ!
その当時だから、もちろん黒電話だ。・・・・っていうのは関係ないか。(笑)

キンドーさん 「テッちゃん、大変だ!」

      「キンドーさんか? どうしたんだよ」

キンドーさん 「今すぐウチに来てくれ。手のはえてるヘビがいるんだよ」

      「ほ、ほ、ほほ、本当かい!?」

カメラを持って、速攻で私はキンドーさんのウチへ出向きました。だって考えてもみて下さい。手のはえたヘビなんて世紀の大発見じゃないですか?

ワクワクしながらキンドーさんのウチの前にチャリンコで着くと、キンドーさんは家の前でかがんでいました。ヘビを逃がさないように頑張っていたのです。

キンドーさん 「テッちゃん、急いで。逃げられる前に写真を撮ってくれ!」

慌てて私はキンドーさんの近くに駆け寄りました。すると、本当にそこにはヘビがいました。カメラを構えつつよ〜く見ると、本当に小さい手のような物が見えるじゃないですか。

マ、マジか?

イメージ・イラスト

By.カミさん(笑)

      「キ、キンドーさん・・・・こ、これはっ!?」

そう、確かにそのヘビは手がはえていた。しかし、それはヘビの口からだった。
それに気付き、よくよく観察してみると、なんの事はない・・・・・。

カエルを飲み込んでる途中じゃん!(笑)

その後、力無く笑う2人の小学生の姿がありました。



私に売られた友人たち!
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